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全国百万の黒糖焼酎ファンの皆様、こんばんは(笑)

先日、「喜多八」を早く再訪したいと言いました。しかし本日再訪したのは喜多八ではなくこの一村の方でした。何故か。
喜多八での情景を思い返してみて、あの店はゆっくり静かに酒をいただくのには不向きだと気付いたからです。とにかく料理が次々と運ばれてきて落ち着かないのです。量もさることながら、料理が供される速度が速い。さあどんどん出しますからどんどん食べて下さい、という感じなのです。あくまで島料理のコースを提供する店であり、酒はそれをより美味く食べるための脇役である。だからこそ酒がお任せの料金に含まれていて、且つ飲み放題という言葉を謳わないのです。この事にあの店の姿勢の明確さがよく表れています。

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しかし常々「夜の主食はビール」と言っているように、私にとって夕餉の主役はあくまでも酒であり、料理が酒を飲むための脇役です。だからこそ「あて」「肴」という言葉を好んで使うわけであって、さらには世の多くの酒呑み諸兄も同じ思想をお持ちでしょう。そしてこれが大事なのですが、居酒屋というものはこの酒呑みの思想を相手に成り立っています。
では喜多八のような料理の供され方をすると実質的にどういう問題が起こるか。まず何といっても、酒をゆっくり味わって時折料理に箸を伸ばすというやり方をしていると、卓の上に料理がどんどん溜まって渋滞してしまうのです。その結果、熱い料理が冷めてしまう。熱い料理を熱いうちに食べようとすると、味の薄いものから濃いものへ食べ進めていくというあるべき順序が崩れる。どちらにせよ問題です。
そしてもう一つ、目の前に幾つもの皿が並んでいる状態が嫌なのです。ここがまた酒呑み思想というやつで、酒の傍らに何皿もずらずら並べるなど野暮の極み、特に多人数の宴会ならまだしも、独酌でこれをやるといかにも無粋です。一度にいいところ二皿まで、時に三皿になってもその状態がすぐに終わるのが望ましいです。これには言うまでもなく、自分で気の向いた時に一つ二つ肴を注文し、若干待ってから運ばれてくるくらいが丁度よいということです。

一つか二つの皿だけを酒の傍らに置き、黒糖焼酎が甕から汲まれる様を静かにのんびりと眺めた後に、ゆっくりとグラスに口をつけたい。今日はそんな気分だったのです。だから素晴らしい料理屋である喜多八よりも、居酒屋らしい居酒屋である一村に来たかった。これが理由です。
とはいっても、奄美大島を出る前にもう一度喜多八を訪ね、今度こそ至高の料理の数々を最後までいただきたいという思いに変わりはありません。ただ、それはまた日を改めることにします。

さて、このままでは喜多八に関する記述に終始した前口上だけで終わってしまうので、今宵の一村での事を書き留めておきましょう。中二日という短い間隔で再訪することによる最大の利は、注文の仕方に余裕が持てることです。初見だとやはり、ひとまず刺盛りは注文しなくては、店主の一番のおすすめは何か、常連の間の隠れた一番人気は何か、などと落ち着きません。しかしある程度の勝手が分かってきた二回目は違います。
ここに居酒屋の大きな愉しみがあります。一つか二つのものを一心不乱にいただいて、食べ終えたらすぐに店を出る牛丼屋やラーメン屋とはわけが違うのです。一時間、二時間滞在する間にいかに上手い劇を作るか、大袈裟ではなくそんな感じなのです。だから面白くもあり難しくもあり、そしてこれが肝要なのですが、良い店ならば何度通い続けても、回を重ねる程にまた違った楽しみが出てくるのです。
今日は思い切って刺身を一切たのまず、まずはトビンニャという巻貝の塩煮を所望しました。品書きには塩煮とありましたが実際には酒蒸しで、絶妙の香りが漂います。それからアバスの唐揚げ。沖縄ではアバサーと呼ぶことが多い、ようはハリセンボンです。呼び名といいそもそもこいつを食べることといい、やはり食に関しては奄美は琉球の方にずっと近いことを再確認しました。あとは島らっきょう。一人には量が多過ぎるので半分で頼むと主人に伝えます。これも二回目の訪店ならではです。
そして、静かにゆっくり黒糖焼酎を酌みたいという望みはまさに叶いました。特に今日良かったのは客の入り具合です。入った時には先客の姿はなし、静かに実によろしいです。しかしいつまでも主人と一対一というのもそれはそれで落ち着きません。暫くすると独酌の御仁が現れてカウンターの私とは離れたところに着き、もう暫くすると物静かな中年のご夫婦がやって来ると、まさに理想的な展開でした。一村を選んで大正解、大いに満足して店を出ました。

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