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木曜定休に阻まれて行き損なった店とはここ、魚仁でした。ぶらぶら歩いていてちょっと気になった店の一つです。場所は石垣島で最初に訪ねた「てっぺん」の近く、所謂十八番街にあります。こちらに来て知ったのは、この辺りが八重山で最も古い繁華街だということです。今一番賑やかなのは730交差点のある通りを挟んだ向こう側、より港に近い美崎町の方ですが、十八番街の方もここ最近賑わいを取り戻しているということも。
倉庫の居抜きのような安普請に白地に黒文字の看板を掲げ、それを裸電球が照らします。その佇まいにはわざとらしさを感じなくもないですが、悪くはありません。むしろこれを見て実質本位の実力店なのではないかという直感が走ったのです。

しかし店内に入って壁の品書きを見渡して、私は唖然としました。北海タコにこまい、ホヤ、いぶりがっこ…屋号からして海鮮中心の店だろうという見立ては間違っていませんでしたが、ここは遠方からネタを取り寄せて出す店だったのです。生ビールのジョッキをあおりつつ尚驚きが冷めやらない私の耳に、隣客の男二人連れの会話が飛び込んできました。
「ホヤって貝?」「いや貝ではない筈だけど…」
見たところ三十代のようでしたが、少なくとも一人は生まれてこの方ホヤを食べたことがないようです。しかし八重山生まれの八重山育ちであるならそれがむしろ当然でしょう。北海道や東北など、北の食材が特に多いようでした。そしてこう思ったのです。これは我々が東京都内の沖縄料理店で泡盛片手に島料理を食べて陶然とするようなもの、その鏡写しだと。この店は南の島の人達が北海の幸に抱く憧れを満たしているのです。それはそれで素晴らしい存在だと思いますが、少なくとも私が今ここを訪ねる意味は全くありません。

しまった失敗だったかと思ったのですが、それは早計でした。やがてこの店の品数が膨大であることに気付いたのです。酒も、泡盛はもちろんですが日本酒に各種焼酎、ワインまであり、品書きの冊子の数頁分にも及んでいます。料理も然りで、石垣島産の食材を使ったものも沢山あり、それだけで一軒の店を成せる程でした。
こうなれば不足はありません。まずは石垣島産と明記された鰹の刺身、それから島豆腐に島らっきょうを刻んだものと柚子胡椒をあしらった創作料理を所望しました。すると即座に、半分の量でも作れるがどうしますかと聞き返してくれました。お言葉に甘えて刺身は鰹と鮪を半々で、どちらも素晴らしいネタです。他の料理も美味い。店員は厨房に三人、客席に二人という十分な布陣なので酒も料理も滞りなく出てくるし、応対も素早く快活です。結局は実質本位の実力店という読みはまさに的中していたことになります。島の居酒屋を訪ねる風情は味わえないものの、実を取り、そして何を注文するかを慎重に考えて使うならば全く悪くありません。

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