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宿に足留めの日々が続き、遂にDMM勢も枯渇しました。こうなると本が頼りですが、美ら宿石垣島の本棚を見るに、雑多と言い表すのがぴったりです。今思えば屋久島サウスビレッジの蔵書は見事でした。そんな中から選んだのが石田穣一著「沖縄の心を求めて」です。

二十年以上も前に書かれたものです。具志川市、平良市、南西航空といった記述に味わいを感じる一方で、流石に今となっては臨場感を感じられない箇所も散見し、失礼ながら過去の書と割り切って読む部分もあるのが事実です。それでも心に迫るものがあるのは、揺るぎない独自の視点に立って腰を据えて書かれているからでしょう。そしてその興味の方向性が私自身と合うからです。
たとえば著者は沖縄在任中にほぼ全域をくまなく走り回ったとあります。健康のためのジョギングだとしていますが、その結果地名がよく頭に入って来るというではありませんか。素晴らしい。実は私も全く同じことを考えたことがありました。走るとまではいかなくとも、那覇の町を隅から隅まで歩き尽くしてやろうと。そのためにわざわざきちんとしたスニーカーを実家から送ってもらったのです。しかしこれは完全に計画倒れに終わりました。人並外れた暑がりで大汗掻きの私には、沖縄でこれをやるのは到底無理だったのですorz

それはともかくとして、この著作の中でもっとも印象に残ったのは伊良部島の佐良浜の集落についての記述でした。これについては私も強く興味を惹かれ、本ブログの記事にも書きましたが、著者はこの佐良浜の町並みを指して、いつ見ても美しいとまで言っています。
「宮古島平良市の沖合にある伊良部島の佐良浜部落の眺めは、いつ見ても白く美しい。平良との間には高速艇がひんぱんに往来し、コンクリヤーの町並が石段で積み重なるようにひしめき合っている。まるでヨーロッパの漁師町を思わせるようだ。はじめて平良市を訪ねる本土の観光客は、ホテルの窓からこの風景を眺め、あれは一体何だろうかと目をみはる。本土の島々にある漁師町とは全く様相を異にするからである。」(石田穣一著「沖縄の心を求めて」より)
きっと当時はどの建物もまだ新しく、その通りに美しかったのでしょう。私が訪ねた時は薄汚れているという印象しか受けませんでした。羨ましい話です。それはともかくとしても、この記述には何から何まで同感です。そしてこの部分に、斜面を埋めて壁のようにコンクリート造りが建ち並ぶ佐良浜の写真が添えられています。それを見て大いに後悔させられました。

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佐良浜の集落をゆっくりと訪ねたあの日、私はこうしてこの妙なる町並みを遠望することをしなかったのです。写真は或いはかつての連絡船の上から撮ったものかも知れません。しかし港の防波堤の先端まで行けばきっと同じような景色を見られた筈なのです。宮古の旅に一つ取り返しのつかない大きな悔いを残してしまいました。
これをいつまでも悔いていても仕方ないのですが、これらの記述の向こうに見えてくる鋭い文化的な考察こそがこの著作の魅力です。実を言うとまだ読了していないのですが、残りの頁も楽しく読むことが出来そうです。

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