即時更新でお届けする、日本一周の旅実況中継

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とうとう越冬生活最後の平日が終わりました。気分もがらりと変わり、ここからは移動再開の準備を滞りなく進めつつ、その日を待つのみです。実際にはあと十日もあるのですが、気持ちの中では今日で越冬生活は終わったのです。こうなるとバイク旅やテント泊の情景がにわかに現実的に感じられるようになり、常にその事を考え、待ち遠しくてそわそわしてきます。

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しかし今、私の心の中にはそれと正反対の、矛盾する気持ちが同居しています。それこそが、福岡を去り難いという思いです。強烈に後ろ髪を引かれるのです。予て全国でも特に好きな所の一つとして福岡を挙げていました。しかしそれはあくまで短期の旅行者、余所者の視点に因るものに過ぎませんでした。半年間福岡に住み、働いて、それとは全く違う次元で一から福岡の町が大好きになってしまったのです。

福岡は便利な都会でありながら、人も車も多過ぎない、混雑しない。
都市機能が適度な範囲に凝縮されていて、移動が楽だし心地が好い。
家賃は東京圏に比べると驚く程安い。
食べ物も何でも美味い。
交通網がたいへんに充実しており、何処へ行くにも便利。
こんなに住みやすい町が他にあるでしょうか。少なくとも私は知りません。これらの条件だけでも福岡に移り住みたいと思わせるに十分ですが、それだけではありません。条件などよりもっと大事な事があるのです。

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福岡の人達は郷土の文化や風習を大切にし、誇りを持って生きています。それでいながら排他的なところが全くなく、懐が広いのです。これは本当に素晴らしいことです。そんな福岡の地に住んでいることを、時に私も誇らしく感じることがありました。たかが半年間の仮住まいの身でありながらです。
そして私にとって何より印象深いのは、福岡の地で地元の人達に混じって働くことによって、この事を肌で知ったということです。だからこそ思いが募るのです。
前回の日本一周で沖縄でアルバイトをした際、小銭を稼ぐことは第一義ではなく、観光客向きの顔ではない沖縄の人々の素の暮らしぶりや価値観を知るためには、働くことが唯一にして最良の方法だと思ったからです。これに対して今回はあくまで収入が目的であり、越冬の期間に手持ちを減らさないためでした。しかし結果として沖縄の時と同じように大切なものを知ることとなりました。

だからこそなのです。繰り返しますが、強烈に後ろ髪を引かれます。そして、今後の大きな目標が出来ました。それは、この日本一周がひとまず終わったら福岡に住むことです。実は、この思いがいよいよ募ってきたと自分で気付いた去年の暮れあたりから、幾つかの種を蒔いてきました。公私において信頼出来る知人も二人できました。太い芽を出す可能性は低いと言わざるを得ませんが、私には係累を持たない身軽さがあり、日常生活における種々の欲が乏しくもあります。一人ささやかに生きていければ十分なのです。
私にとってこの日本一周の旅とは、何処と何処へ行けば完結というものではなく、旅を続ける日々そのものが目的であり、一日でも長く旅を続けるためにある。出発前にこう述べました。これはつまり、帰り着く場所も無いということでもありました。これが大きく変遷したことになります。福岡の地に帰って来たその時に、この日本一周は終わります。
そしてこの思いに至るに、旅にとって大切なもう一つの思いが絡んでいます。
(つづく)

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