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キャンプ場から歩いて四分の距離でした。こうなると何故こう辺鄙なところにあるのか、と思えます。辺鄙とはいっても周囲は住宅が建ち並び、港も近いです。しかし町の賑わいとは程遠く、このように歩いて行けるごく近所の人か、車で運んでもらわない限りは足を運べません。恐らく昔からここに土地を持っていたから、ということなのでしょう。創業は昭和49年で45年目ということでした。

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この店を一言で評するなら、とにかく豪快だということです。まずはこの店構えです。そして中はこの外見を超えていました。中に入るとまず目に飛び込んで来るのが船です。船大工に造らせたという本物の船が、空中に据え付けられています。その船には神棚、熊手、七福神などなど。簡潔で殺風景なくらいを好む自分には合いませんが、ここまでやればむしろ天晴れです。海に感謝して大漁に感謝する、これが島の人々の生き方の表れなのでしょう。生け簀に無数の魚が泳ぎますが、この生け簀もよくある水槽のようなものとは規模が違います。店の中に池がある、と形容すればいいでしょうか。その巨大な生け簀には鮫、エイ、うつぼ、伊勢海老までもがいます。これを眺めているだけで飲めそうです。
料理も豪快です。刺身も揚げ物も、一つ一つが厚く大きく、盛りも多い。たとえば刺身などは大きく厚く切れば美味いかというとそんなことはないわけですが、やはり島のご馳走、漁師のご馳走がこうなのでしょう。ここではこれが正義と思えばむしろ美味に贅沢に感じられます。
美味さについては言わずもがな。まずお通しの海鼠酢が絶品です。こうも鮮度の良い海鼠は初めて食べたかも知れません。刺身、すり身揚げ、天麩羅、最後に味噌汁をいただいたのですが、どれも思わず唸ってしまう程の味わいでした。すり身は何と鯵のもので、香りに陶然となります。

店内はカウンターが六席、分厚い白木の素晴らしいものです。それから仕切りを設けられた半個室のような感じの四人掛けが二つ、小上がりが一つ、あとは奥の大座敷です。印象的な出来事が一つありまして、客は座敷の大人数の宴会の他は私だけでした。四人掛けも小上がりも、沢山の席が空いているというのに、飛び込みの二人組が即答で断られていたのです。ここは空席状況ではなく仕事量と手数の按配で客数を調整しているのでしょう。恐らく全ての席が埋まるのは節目の日や祭りの日、予め手伝いをかなり増備するのでしょう。一人、二人であろうと予約が必須ということです。
いつもとは違ってこの一軒限り、そして恐らく人生で最初で最後の壱岐の居酒屋です。心ゆくまで飲み食いしました。上記の料理に加えて、酒もかなり飲みました。会計は恐らく七千円を超え、一万円に届いてもおかしくない…こう予想していたのですが、六千円を僅かに超えただけでした。内容と量を考えれば良心的だと言い切れます。この店にとって立地など些細なことなのでしょう。超然としたその佇まいに、壱岐の心意気に触れられた気がしました。島での最後の夜に貴重な経験が出来たことに感謝します。

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