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今回の桜前線を追う旅では、各地の桜名所を渡り歩くようにして北上しました。名所から次の名所を目指して、やや駆け足で移動することも多々ありました。
しかし、名所だけでなく私の心に深く刻まれたのは、街道を彩り、または小さな神社の境内に咲く桜の美しさでした。そんな名もなき桜たちの姿に心を惹かれつつ、それでも次の名所へ急ぐが故に足を止めずに通り過ぎる場面が一体何度あったでしょう。

出発前にも述べた通り、桜前線を追って北上していく旅というのは私にとって初めての経験でした。拙さ、粗さがあるのは当たり前で、自分でも予め承知していたことです。だから悔いはありません。
ただ、名所巡りばかりに終始し過ぎてこのような名もなき桜たちを顧みる余裕がなかったというのが一つの反省点です。名所を訪ねることを全くしないと、活動が余りにも漠然としてしまって要点が無いのも事実であり、名所巡りも必要ではあります。しかし次にもし同様の旅をする機会があるならば、名所を訪ねるのは一日に一か所か二か所に留めて、その道中にある、人々の生活圏に溶け込んだ一本の桜の木を愛でる時間を作りたいものです。

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バイクや車で旅をしていると、気になる風景が目に留まっても、停車するかどうか迷っているうちに通り過ぎてしまうということがよくあります。特に二輪車の場合は、どうしても停まりたいと思えば幾らでもやりようはあるもので、それでも通過したのだから所詮その程度の景色だったということになります。しかし、素通りしてしまったことに対する後悔をいつまでも引きずってしまうことが稀にあります。今回の旅でも一つ、そんな風景がありました。
北上していく過程で一回目に会津に立ち寄った時のことです。雄国パノラマラインの南側の入り口近くに、小さな神社がありました。道路から少し奥まったところにあり、鬱蒼とした森を背に建つ社は、夕暮れ迫る中で既に一足早く暗闇に没しようとしていました。背の高い立派な屋根は瓦を葺かず赤いトタン張りで、いかにも会津らしい建築です。これだけでも情緒に満ちた風景だったのですが、鳥居の傍らに咲く満開の桜がこれを彩っていたのです。
私はこの風景に強烈に惹かれました。しかしそこは道幅が狭い上にカーブしていて、カブを停車させることに一瞬の躊躇いが生まれたのです。日が暮れるまでにテントに戻りたいという思いも加わって、結局素通りしてしまいました。しかしそのことをずっと気掛かりにしたまま津軽まで旅を進めたのです。
南へ引き返してきて再び会津を訪ね、勿論私は雄国パノラマラインへ行きました。そしてその神社を訪ねたのですが、桜は既に散り、そして白昼に見ると社殿に組まれた工事用の柵が何とも無粋な姿を晒していました。心を打ったあの景色は取り戻せぬものとなってしまったのです。

もしまた桜が満開の会津へ行くことが出来たならば、夕暮れ時にあの神社を訪ねてみたい…
この先の人生で、再びそんな機会があるのでしょうか。

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