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バスに乗ってすすきのにやって来るというのも、先月札幌に来た時と同じです。目指すは狸小路のアーケードです。ただし、今日は居酒屋を訪ねることにそこまで能動的ではありませんでした。色々な理由がありますが、一つが、札幌という町の貧弱な居酒屋事情です。
二百万都市であり全国でも有数の繁華街を擁しているというのに、こと居酒屋に関してはお寒いとしか言いようがありません。確かに教祖おすすめの「魚菜」や自力で発見した「からし屋」など名店はあります。しかしこれらはどちらも古い雑居ビルの四階にあり、一見には入り辛いし、気楽にふらりと訪ねられる本来の居酒屋らしさをやや欠いています。

しかしこれは納得出来る事でもあります。誤解を恐れず言うなら、食文化が未成熟という北海道の性質が道都の居酒屋事情にそのまま反映されているのです。何れにせよ、札幌という町が居酒屋探訪に強く駆り立てはしないのです。でも今日は消極的な動機もありました。ライダーハウスねこじゃらしは狭い宿で、寝るための部屋しかありません。飲食は禁止されてはいないのですが、缶ビールの一個に弁当を買ってきて素早くそれをいただいて終わり、というならまだしも、私のように晩酌をゆっくり楽しみたい人間の居場所がありません。まして今日は七人の満員ということで、既に寝袋が敷き詰められた状態です。外で飲み食いして戻るより他にない状況でした。

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さて得意の前置きが長くなってしまいましたが、現地在住の後輩の薦めに従って訪ねたのがせいすという風変りな屋号のこちらの店です。大勢の人が行き交う狸小路の只中に、巨大な文字を記した簡潔ながらも迫力ある暖簾は抜群の存在感を放ちます。店内は広く、ゆったりしていて、店員は自由な服装をした若者ばかり。居酒屋というよりまるで都心の喫茶店のような雰囲気です。

生ビールがスーパードライなのが実に残念です。旭川の「炉端楽」もそうでしたが、北海道だと尚更です。海鮮を中心にあらゆるものが揃い、全ての品について産地が明記されています。主役は牡蠣で、いくつかの産地のものを自由に選ぶことが出来、大ぶりで美味な生牡蠣は一つから注文出来、350円という良心的な価格です。牡蠣フライも同様に一つから注文出来、こちらは400円。これも目の覚めるような美味で、大きめに刻んだ玉葱が入るタルタルソースも素晴らしい味わいです。
一方で寄せ豆腐が650円など、他の品はやや高めの値付けです。店の造りや雰囲気からしても、若い女性や恋人連れを当て込んだことは明らかで、実際の客層もその通りです。しかしカウンターが長いので独酌で居心地がよろしくないかというと、空いているならそんなこともありません。牡蠣が好きな人が酒を添えてひたすら牡蠣を楽しみたいという、絞った目的で訪ねるならば悪くないでしょう。

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